週末、病院や買い物で歩いているとあちらこちらで地蔵盆が行われていました。
大体8月の23~24日頃に行われていますが、週末にしようとすると来週末では遅すぎる。
なので、今週末に行う町内が多いようです。
夏の行事 地蔵盆
地蔵盆は京都を中心とした近畿地方で行われている夏の行事。
地蔵菩薩の縁日を中心に行われる、子どもたちが主役の行事です。
「縁日」と言うと、どこかの神社で神輿や何やあって、屋台が出ているイメージなのですが、地蔵盆は町内単位。
基本的に8月23日、24日の地蔵菩薩の縁日の前後に行われるのですが、準備をする親や地域の人達の都合上、土日に行われることが多いです。
昔は全国的に行われていると思っていたので、いざ他の地域の人に
「地蔵盆って何?」
と聞かれると、
「お祭りっぽいけど屋台は出なくて、お菓子もらえたりくじ引きやったりする。」
というよくわからない回答をしていました。
地蔵盆は町内で行うので、会場となる場所はちょっと広めの家のガレージや普段は閉まっている集会場。
玄関が開け放たれて、子供を含む関係者は自由に出入りできる状態になっています。
開け放たれているのでクーラーはなく、冷房機器は扇風機とうちわのみ。
私が子供の頃ならまだしも、猛暑続く現代でもこの形態は変わっていないようです。
今日たまたま見た町内の地蔵盆会場は、お婆さんが扇風機とうちわだけで暑さをしのいでいました。
熱中症にならないことを願って通り過ぎていきました。
地蔵盆の思い出とお菓子
地蔵盆で嬉しかったのは
お菓子がたくさんもらえること
「おやつの時間」がA~Fまであったので、3日間で合計6回お菓子の時間がありました。
時間になると該当する時間の「おやつ券」を持って会場へ行き、お菓子と交換してもらうシステムです。
クリスマスのお菓子ブーツのようなお菓子の詰め合わせがもらえるので、しばらくお菓子が充実していました。
一番嬉しかったのが「おやつ券F」の時間。
マクドのハンバーガー、ポテト、ジュースがもらえるのです。
実家はほとんど外食をしない家で、マクドに行くのも年に1回あるかないか。
なので、地蔵盆で食べられるのが何よりも楽しみでした。
しかし、大人になって思い出して気づくのが
準備する大人は大変だったろうな
と言うことです。
特にマクド。
平成初めの頃なので宅配サービスなんてないし、ましてやネット注文も無い時代。
マクドがあるのは一番近くて2駅離れた場所。
電話で予約して、車を持っている家の人が取りに行って、ということをしていたのでしょう。
しかも、第二次ベビーブームちょっと後に生まれた世代なので子供の人数も多い。
用意する数も多かったろうな、と思うと、当時の親世代には感謝しかありません。
楽しい思い出をありがとうと感謝しかありません。
地蔵盆の思い出と数珠回し
地蔵盆の思い出と言えば「数珠回し」。
輪になって座った子供たちが大きな数珠を持ち、読経にあわせて順々に回します。
数珠の中でもひときわ大きな数珠(大数珠)をおでこに当てることで、邪気を払い、体を清めてくれるそうです。
私の町内では数珠回しの時間が夜の8時。
親公認で夜外に出ることができ、友達と会うことができる、という普段と違う行事にわくわくしていました。
みんなが輪になって座り、数珠を持ち、お婆さんが読経を始めると数珠回し開始。
数珠は100回回さないといけないのですが、大体1時間くらい。
その間は正座。
普段正座なんてしていない子供たちなので、後半になるほど足が辛くなってきます。
早く100回回さねば、と思ってハイスピードで回すと、スピードに追い付けない子のところで数珠にたるみが出て、上手く回せなくなり大人に怒られる。
程よく早いスピードで回していくのがポイントです。
100回回し終わった頃にはみんなの足も限界。
しばらく立てない、までがワンセットです。
地蔵盆という行事から離れて何年にもなりますが、おやつと数珠回しは今でも鮮明に覚えている思い出です。
私が子供の頃は3日間あった地蔵盆ですが、最近は少子化や実施する側の人の高齢化などで1日や1日半くらいに短くなっているようです。
時代の流れとは言えさみしいものではありますが、夏の貴重な思い出になるので続くことを願います。
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